「福沢さんは言うがぜよ」
2007-05-22


 竹村昭彦さんの「老舗日本酒蔵元「司牡丹」社長が語る裏バナシblog「口は 幸せのもと!」」に、「幸せの言の葉」というシリーズがあり、そこに引用され る言葉が土佐弁に翻訳されているところが斬新で、親しみやすく、すこぶる楽 しい。 その言葉だけでなく、もちろん解説も土佐弁である。 例えば、つぎ のようになる。

 「誰かが見つけてくれんろうか、認めてくれんろうか、注目してくれんろう か、指名してくれんろうか、昇進さいてくれんろうか、とただ待ちゆうやった ら、起こるこたぁただひとつ、年を取るっちゅうことながよ。それたけながぜ よ。」(ロバート・リンガー)

 「おまさんは『自分』っちゅう会社の経営者ながよ。経営者たるおまさんは、 顧客の期待に応え、市場のニーズに対応し、他たぁ違うもんを提供することに よって競争力を持ちつづけにゃあならんがやき。『会社を経営しゆう』っちゅう ことに気づきゃあ、犠牲者のように感じるがをすぐにやめることができるがよ。 誰も、そして何もんも、おまさんを支配するこたぁないがぜよ。」(ジュリー・ モーゲンスターン)

 大坂生れ、豊前中津育ちのこのひとも、土佐の高知弁になっている。

 「独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を恐る、人 を恐るる者は必ず人にへつらうもんながぜよ。」(福沢諭吉)

 『学問のすゝめ』三編の「一身独立して一国独立する事」からこの言葉を 引いた竹村昭彦さんは、「独立心の低い人は、依頼心が高うなるがよ。ほいたら 人を恐れるようになる。ほいたら人にへつらうようになる。ほいたら自助の精 神から遠のいて、自尊心がのうなっていく。…こんな人が成功するはずがない と、福沢さんは言うがぜよ。」と、解説している。

[福沢]
[日本語]

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