連敗の「若葉」「祭」の句会
2008-05-12


 8日は「夏潮」渋谷句会だった。 兼題は「若葉」と「祭」、次の七句を出句 したが、二か月続いて「失敗の記録」になったのは、誠に遺憾というほかない。

 三里塚御料牧場樟若葉

 若葉して唐招提寺屹立す

 若葉風日光月光拝む列

 若葉風ジャスミンの香のいずくから

 黒髪をきりりと束ね祭かな

 祭の子幼馴染の顔をして

 地下鉄の出口詰まりし祭かな

 結果は、先月と同じく、辛うじて「スコンク」を逃れる二票。 〈若葉して 唐招提寺屹立す〉をひろしさんが、〈地下鉄の出口詰まりし祭かな〉を英主宰が 選んでくれた。 選評で、浅草あたりだろう、心はわくわくして、すでに祭町 にある、と。 主宰には〈改札を出たところから祭町〉の出句があって、それ で採ってくださったのだろう。

 反省は、散文と韻文の違いをきちんと意識しなければならない、というとこ ろにある。 毎日毎日、ブログに駄文を綴っているから、どうしても「達意」 の、わかりやすい説明的な文章を書く心がけが、身についている。 俳句では、 説明になることを極端に嫌う。 俳句を詠むとき、「散文的」頭をいかに「俳句 的」な頭に切り換えるか、それが問題だ。

 今回、私も選句した秋さんの〈ちちははの忌の共にこの若葉ごろ〉を、主宰 は選ぶにあたって〈ちちの忌もははの忌もこの若葉ごろ〉と添削された。 「共 に」が説明的、韻文はできるだけ生の形、そのままがよいというお話だった。


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