柴又吟行の結果と、わが選句
2008-10-01


 柴又吟行の句会の結果だが、枇杷の会は、たえず句会に出ている上手い人も 多く、みんな腕を上げてきている。 そんな中で、先日の上野・湯島吟行で採 ってもらえなかった英主宰に、5句も採っていただくことが出来た。 ほかの 方は4票で合計9票、まずまずというところだったが、気分は上々であった。

 主宰の選評。 〈木彫の鴨菊薄秋の昼〉…季題の「秋の昼」この置き方で無 難だろう。〈曼珠沙華ご無沙汰に過ぎ墓参り〉…親族というより、恩師とかか、 「過ぎ」は「過ぐ」の方がいい。 〈江戸川の此岸の町の野菊かな〉…此岸が どちらかといわれるかもしれない、生死を分ける彼岸此岸と、現実的の町と両 方を詠んで、匂うようなロマンチシズムを感じる(照れくさい過褒。この句、 孝治さん、知水さん、貴聖さんも採ってくれた)。 〈寅さんの土手に上がれば 秋の水〉…寅さんの句が何句かあったが、季題が働いているかどうか問題、こ れは採れた。 〈すべるごと矢切の渡し秋の水〉…肩肘を張らずにそのままを 詠んでいて、映像が見えてくる。 ほかに〈爽やかや庭園めぐる木の廊下〉を 貴聖さんに採ってもらった。

 私の選句は、次の七句。

回廊に神水秋は澄みにけり     洋太

彫刻の生老病死秋の風       知水

ゆつくりと人動きおり秋の寺    孝治

身ほとりに水の匂ひや薄紅葉    洋太

マドンナを待つ渡し舟彼岸花    善兵衛

秋の日を独り占めして河川敷    孝治

秋雲や寅さんそこにゐるような   洋太

[歴史]

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