「七段目」柳家恋さんの秘密
2012-11-19


 落楽名人会、慶應のオチケンのOBOGといっても、女性を除いて、私と同じ か、その前後という年代のメンバーの会である。 みんな上手だ。 何しろ年 季が入っている。 プロの下手な前座や二ッ目は、顔色無しだろう。 演目も、 開口一番のおいけ家金魚(女性)からして「粗忽長屋」で、「風呂敷」のあと、 三升家小たつ「片棒」、柳家お三治「御神酒徳利」、古今亭くも輔「禁酒番屋」、 柳家恋さん「七段目」、三遊亭恋生「一眼国」、桂三十助゛(みそずけ)「へっつ い幽霊」と本格的なものが揃い、新作も野心的な自作の鈴々舎馬ふん「免許更 新・75」、桂道楽「江戸帰り」の二つ、それぞれになかなか面白かった。

 「七段目」の恋さんが、高座に登場して、驚いた。 小尾ゼミナールの後輩 ではないか。 ゼミのOB会では、真面目な顔をしているので、まさかオチケ ンの、それも噺家とは知らなかった。 終演後、話をすると、私が落語好きで 「八紘一宇の紘」と自己紹介するのを、憶えていてくれた。

 恋さん、かけ声をかけられ、「十中八九、関係者」と言う。 芝居好きの若旦 那の孝太郎、使いに行き芝居を観てきて帰りが遅くなり、大旦那に叱られて二 階へ。 一人でやる頭取の口上がいいと、大声を出し、小僧の貞吉が、静かに するようにと、伝えに来るが、芝居の調子。 二人で「七段目」をやろうと、 若旦那は平右衛門、床の間の本身の刀を差す、貞吉がお軽、妹の着物に長襦袢。  「お前は兄さん、恥しいわいな」、「一力を身請けされるわいな、お頭、大星由 良助様に」……、長襦袢のお軽が小尾ゼミナールとは知らなかった。

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