「発酵大国にっぽん」八丁味噌・しょっつる
2022-05-29


 5月11日に放送された「発酵大国にっぽん」という番組を家内が見たいというので、録画しておいた。 発酵デザイナーという聞きなれぬ肩書の、小倉ヒラクさんが、みなお馴染みらしい日本各地の発酵食品を訪ね歩く。 小倉ヒラクさん、山梨県甲州市を拠点に全国の醸造家との商品開発、絵本やアニメの制作、ワークショップなどを行ない、著書『発酵文化人類学』(木楽舎)、『日本発酵紀行』(D&DEPARTMENT)がある。

 ≪町≫の発酵。 まず、愛知県岡崎市の「八丁味噌」。 岡崎城から西に八丁(870m)、旧東海道を挟んで、二軒の醸造所がある。 1337(延元2)年創業のまるや八丁味噌、大きな樽が200並んでいて、最も古いのは1860(万延元)年福沢さんが咸臨丸でアメリカに行った年のもの。 働くのはニホンコウジカビ、国菌といわれる麹菌、そしてこの建物に固有の各種の麹菌。 それぞれの樽に、空気を抜くための大きな丸石がピラミッド型に積み上げられ3トン、地震でも崩れぬそうだ。 出来上がった「八丁味噌」は黒く固い、チョコレートみたい、チーズのような風味という。 八勝館という店の囲炉裏端で、味噌田楽とアサリの味噌汁。

 ≪海≫の発酵。  秋田県八森といえば、アチタ音頭の鰰(はたはた)。 荒海で、鰰が獲れるいい日和風の日は少ない、「ひより会」のご婦人たちが「しょっつる」をつくる。 鰰をそのまま塩漬けにすると、二年で液体になり、カスは骨だけになる。 それを濾して、80度に熱して、発酵を止める。 パスチャライゼーションというそうだ、ワインの殺菌法として、1866年微生物学の祖、かのルイ・パスツールとクロード・ベルナールによって初めて導入され、パスツールの名をとって命名されたという。 「ひより会」の人たちが、生姜と人参に酢飯で、鰰鮨をつくる。 鍋通亭で、しょっつるで味付けした鰰鍋。

[文化]
[歴史]
[日本]
[食べる]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット