2024-11-23
14日は、『夏潮』渋谷句会だった。 兼題は「目貼」と「神の留守」、私はつぎの七句を出した。
炭住のがたぴし窓に厚目貼
曲家の北窓目貼馬眠る
枕許目貼してありスキー宿
秋なくていきなり冬や神の留守
変らずに鳥居一礼神の留守
神の留守マッチングアプリご繁盛
神ゐるやガザウクライナ神の留守
私が選句したのは、つぎの七句。
目貼すや娘一家が来てくれて 英
玄関の引戸片側目貼して 和子
山中の庵に目貼一人住む 明雀
目貼して薪割をして山の宿 美保
ひつそりと由比の若宮神の留守 英
缶蹴つて子等散り散りに神の留守 礼子
神の留守小豆の干され百姓家 作子
私の結果。 <炭住のがたぴし窓に厚目貼>を英主宰・和子さん・さえさん、<曲家の北窓目貼馬眠る>を孝子さん、<枕許目貼してありスキー宿>を英主宰・美保さん、<変らずに鳥居一礼神の留守>を庸夫さん・真智子さん・照男さん・幸枝さん・作子さん、<神ゐるやガザウクライナ神の留守>を美保さんが採ってくれた。 主宰選2句、互選10票、計12票と、先月に続いて、思いのほかの成績だった。
拙句、主宰選評。 <炭住のがたぴし窓に厚目貼>…炭住、炭鉱住宅、戦後の復興期にはあった。ボタ山、「13,800円」という歌があった(フランク永井。1957年「もっこかつげや つるっぱしふるえ 歌え陽気に 炭坑節 黒いダイヤに 惚れたのさ 楽じゃないけど 13,800円 たまにゃ一ぱい たまにゃ一ぱい 呑めるじゃないか」)、荒くれ男、危険な粉塵爆発、懐かしいような暮らし。俳句の持っている、ある種の意味。 <枕許目貼してありスキー宿>…そうだったですね、白馬とか、八方とか、民宿ばかり。壁が凍っていて、野沢菜ばかり出て、ある時代を感じて面白かった。(私は、関燕のスキー宿でつくった。)
句会後、私は宣伝と断って、『夏潮』連載、石神主水さんの『時を掘る』を、11日からこのブログに書いていて、ちょうど当日14日には、「そうだ、京都を知ろう」ということで、2012年8月号から2024年11月号まで147回全部の題名一覧表を出した話をさせてもらった。
セ記事を書く
セコメントをする