2025-01-17
9日、『夏潮』渋谷句会があった。 兼題は「仕事始」と「雪」、私はつぎの七句を出した。
初仕事出掛ける靴の重さかな
振袖でモニター睨む初仕事
伊勢詣で総理大臣初仕事
東京の雪で転びしこともあり
雪降ればいつもの庭も別嬪に
圧倒や立山大谷雪の壁
雪卸し八十歳が死んだとか
私が選句したのは、つぎの七句。
句に対す即ち初仕事かな 英
句会場の予約に行くも初仕事 作子
装ひて麗わしき人初仕事 庸夫
読経の声さえざえと雪の寺 伸子
雪晴の遠富士に見ゆ青き襞 幸枝
外界の音吸ふやうに夜の雪 淳子
今朝よりの街の静けさ雪積る なな
私の結果。 <振袖でモニター睨む初仕事>を耕一さんが、<雪降ればいつもの庭も別嬪に>を美保さんが、<雪卸し八十歳が死んだとか>を盛夫さんが採ってくれて、互選3票、主宰選は無し。 初句会、チョボチョボに終わったのであった。 披講で<雪卸し八十歳が死んだとか>に、「紘二!」と名乗ると、笑い声が起こった。
本井英主宰の総評。 今回は誰もが経験する兼題だったので、いろいろな人生や年齢を読めて、面白かった。 それぞれが、その生涯を振り返るのも、大きな意味では写生だ。 みんなと同じような経験を、同じように詠むのもいい。 敢て違えようとすると、際どい句になってしまう。
私は採らなかったが、人気のあった句に、和子さんの<探し物より始まりぬ初仕事>があって、そんな様子の家内に報告したのであった。
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