落語好きなのに、『昭和元禄落語心中』をまったく知らなかった。 テレビ欄で題名を見て、8月24日(日)午後11時からのNHK総合のドラマを録画しておいて、見た。 第一回「約束」、10回連続、実は2018年10月から放送されたものだそうだ。 原作は雲田はるこの漫画で、羽原大介脚本。
昭和52年春、刑務所にいた男(竜星涼)が、入所中の慰問で聴いた八代目有楽亭八雲(岡田将生)の「死神」に感激していて、出所したその足で弟子入りを頼みに行く。 弟子を取らない八雲が、松田運転手(篠井英介)の車に乗せ、なぜか家に置いて、与太郎と名付ける。 その家には、養女の小夏(成海璃子)がいる、彼女は八雲と二人で黄金期の落語界を支えた二代目有楽亭助六(山崎育三郎)の娘だが、助六夫婦は謎の死を遂げていたらしい。
有楽亭八雲は、繊細で真率に語る、落語と心中したといわれる翳のある孤独の芸風なのに対し、有楽亭助六は稀代の天才といわれ、奔放で明朗闊達な軽い芸風だった。 小夏は、落語家になりたいと思っているが、八雲は女真打なんて聞いたこともないと、許さない。 稽古をつけてもらえない与太郎は、姐さんと呼ぶ小夏が持っている、亡父のレコードやネタ帳を借り、その芸風が気に入り、自分にも合っているとも思われて、小夏に稽古を付けてもらう。
三か月後、八雲と上方の円屋萬歳(つぶらやまんさい・今泉成)との二人会「好色夏夜噺」が浅草雨竹ホールであり、萬歳は与太郎が助六に似ているという。 八雲は、与太郎を呼び、噺は二ツ目になってからおやり、と叱る。 小さくなる与太郎に、いじめ甲斐、からかい甲斐がないな、前座にしてやるって言っているんだよ、と言う。
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